プログラミング
Pyodideとは?ブラウザでPythonを実行してみよう!
2024/2/18 更新

皆さん、Pythonをブラウザで実行できると聞いたらどう思いますか?
「そんなことができるの?」と思うかもしれませんが、実は「Pyodide」という技術を使えば可能です。
今回は、Pyodideについて詳しく紹介し、ブラウザ上でPythonを実行する方法を解説します!
概要
Pyodideは、PythonをWebAssemblyにコンパイルして、ブラウザ上で実行可能にするプロジェクトです。
これにより、Pythonのコードをブラウザで直接動かすことができ、インタラクティブなウェブアプリケーションの開発が簡単になります。
本記事では、Pyodideの基本情報から、実際の利用方法、プロジェクトの例までを紹介します。
Pyodideとは?
Pyodideは、Mozillaの研究部門から生まれたオープンソースプロジェクトです。
PythonのインタプリタをWebAssemblyにコンパイルし、ブラウザ上で動作させることを目的としています。
これにより、ユーザーは追加のソフトウェアをインストールすることなく、ブラウザだけでPythonのコードを実行できます。
技術的背景
Pyodideの核心技術はWebAssembly(Wasm)です。
WebAssemblyは、ブラウザ上でネイティブコードを実行するためのバイナリ形式の命令セットで、高速なパフォーマンスを提供します。
Pyodideは、このWebAssemblyを利用して、Pythonの実行環境を構築しています。
また、Pyodideは標準ライブラリだけでなく、NumPyやPandas、Matplotlibといった科学計算やデータ解析に欠かせないライブラリもサポートしています。
これにより、ブラウザ上で高度なデータ処理や可視化が可能になります。
実際のサイト
以下が実際のサイトです。
Web上で実行できるPythonPyodideを使ったプロジェクト例
Pyodideは、データサイエンスや機械学習のプロジェクトに特に有用です。
例えば、以下のようなプロジェクトが考えられます。
- インタラクティブなデータ可視化ツール: MatplotlibやPlotlyを使って、ブラウザ上でリアルタイムにデータを可視化するツール。
- 教育用途のコーディング環境: 学習者がブラウザ上でPythonの演習を行えるインタラクティブな学習環境。
- データ解析アプリケーション: Pandasを使ってデータを解析し、その結果をブラウザで表示するアプリケーション。
Pyodideの利点と課題
利点
- インストール不要: ブラウザ上で動作するため、追加のソフトウェアをインストールする必要がありません。
- クロスプラットフォーム: どのOSでも同じように動作するため、環境依存の問題がありません。
- 高いパフォーマンス: WebAssemblyの特性により、ネイティブに近い速度でPythonコードを実行できます。
課題
- ファイルシステムの制約: ブラウザのセキュリティモデルにより、ローカルファイルへのアクセスが制限されます。
- 依存関係の管理: 一部のPythonライブラリは依存関係の解決が必要で、これが難しい場合があります。
- 性能の限界: WebAssemblyの性能は高いですが、ネイティブ環境と比べると制約があります。
まとめ
Pyodideは、ブラウザ上でPythonを実行するための強力なツールです。
データサイエンス、教育、インタラクティブなウェブアプリケーション開発など、さまざまな用途に利用できます。
課題もありますが、それ以上に多くの利点を提供しています。
実行環境を考える必要が無いので、簡単なプログラムを動かす時には丁度良いですね!
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